シニア街道を行く37、風流踊「山北の小峰入り」

娯楽

「山北の小峰入り」ユネスコ登録記念公演

2022年11月ユネスコ無形文化遺産へ登録されたことを記念して、神奈川県山北町に古くから伝わる風流踊「お峰入り」の記念公演が2023年10月8日同町小学校グラウンドで行われました。
「お峰入り」とは「修行に山中に入る」ことを意味し、修験道の儀礼が芸能化したものと考えられています。南北朝時代(西暦1300年頃)に宗良親王が河村城に難を逃れた時から始まったという伝承もあり、笛・太鼓の調べや歌詞は万葉の時代を感じさせます。
風流踊(ふうりゅうおどり)とは華やかな、人目を惹くという「風流」の精神を体現し衣装や持ち物に趣向をこらして歌や笛、太鼓、鉦(かね)などの囃子に合わせて踊る民俗芸能です。
除災や死者供養、豊作祈願、雨乞いなど安寧な暮らしを願う人々の祈りが込められています。
■演技は8種類11演目
天狗、獅子、おかめ、山伏、太鼓、笛などの役を約80名の男性が演じます。
歌や踊りはすべて口伝えで伝承されてきました。

88名の参加者が揃って行列し練り歩きます。昔の風情に心和みます。

行者が山に入り修行する様を表現しています。

協力して農作業に励む様子が表現されています。以下クリックすると動画がみれます。


山北町の栄枯盛衰
山北町は、神奈川県足柄上郡に位置する町で、かつては鉄道の町として栄えました。明治22年(1889年)に東海道線が開通し、山北駅が開業すると、山北町は鉄道の町として大きく変わっていきました。山北駅には、箱根越えの基地駅として機関庫が置かれ、一時は総勢700人を超える人が働いていました。山北駅前には多くの商店が軒を並べ大変な賑わいを見せていました。現在でも、駅前の通りに、かつて鉄道の町として栄えた名残りを感じることができます。
現在の山北駅

御殿場線山北駅 駅前通りは昔の繁栄の町並みが感ぜられます


昭和9年(1934年)に丹那トンネルが開業すると、東海道本線は国府津より熱海を経て沼津へ結ばれることとなります。国府津~山北~御殿場~沼津間は「御殿場線」と命名され、幹線からローカル線へと変わりました。一日に100本以上の旅客・貨物列車が往来していたものが、僅か20数本の区間列車に減少し、東海道本線時代(45年間)のかつての繁栄は失われました

D52蒸気機関車

山北町鉄道資料館では、鉄道関係の資料や国鉄時代の貴重な品々を展示しています。D52型蒸気機関車を動態保存しており、全国で唯一動くD52として貴重な存在です

コメント

タイトルとURLをコピーしました